「紡ぐ・ビジョン・MATCH -まちの未来をソウゾウする-」 ~活用事例~ その2(社会人向けのセミナー&会社交流WSでの活用)
「紡ぐ・ビジョン・MATCH -まちの未来をソウゾウする-」活用事例
(ゲームの内容・作成の経緯・データダウンロードはこちらのページをご覧ください)
大阪に本社を置く企業へのセミナー&会社交流WS「未来テラス」
【基本情報】
日 時:2023年7月21日(金),17時~19時(2時間)
対象地:(大阪・御堂筋を想定)
参加者:大阪に本社を置く以下の6つ企業の物流担当者と学識経験者
サントリーフーズ株式会社、江崎グリコ株式会社、鴻池運輸株式会社、大阪ガスネットワーク株式会社、ダイキン工業株式会社、高砂香料株式会社+学識(京都大学、大阪大学)計10名
主催者:吉野和泰(文責)(京都大学博士後期課程)
運 営:吉野和泰
内 容:参加した各企業の30代の社員を対象とした、各々が抱える仕事/プライベート上の課題が解決されるような、新しい都市像とそこでのライフスタイル・ワークスタイルの提案
活 用:前半のセミナーでは、近年国内外で進められている都市の中心市街地における道路空間再編に着目し、公共空間のあり方の変化や多様なライフスタイル・ワークスタイルの可能性についてレクチャーした。後半のWSでは議論の視点をより「自分ごと」に移し、参加者が各々抱えている仕事/プライベート上の課題と、それが解決されうる都市(大阪・御堂筋など)のあり方について、カードゲームを用いて検討を行ってもらい、即興のプレゼン会を実施した。結果として、各参加者の提案する「新しい都市像」やそこでの「ライフスタイル・ワークスタイル」を実現するために、異業種間で、現在の業務の範囲内でも連携が図れる部分が明らかになった。ゲームの実施により企業間の新しい協働の可能性を見出すことができ、今後も継続的に議論を続けていくことが決まった。
【実際の活用の様子】
大阪の企業に勤める30代の有志メンバーが、関⻄の経済・産業活性化に向けて”おもろい”アイデアを創出し発信する「未来テラス」。今回は、参加者のひとりでもある吉野(主催者)が、道路を中心にダイナミックに進められるまちづくりの世界的な潮流についてプレゼン。道路や交通をもっと「自分ごと」として、各々の抱える仕事/プライベート上の課題の解決の場として捉えてもらえるよう、紡ぐビジョンMATCHを用いたブレーンストーミングを行いました。
ゲームでは、具体的な対象地は指定せず、ビジョンが思い浮かびづらい場合は、参加企業が普段仕事でなじみ深い、大阪・御堂筋をイメージしてみてくださいと伝えました。一方で、今回のセミナーの趣旨に合わせて、道路や交通の話を各自のビジョンの中に組み込んでもらうよう、ルールを追加しました。
配られたカードを自由に組み合わせて未来を想像するという、普段の仕事とは異なる頭の使い方に、初めは慣れるための時間が必要となりましたが、次第に「自分ごと」として、現在どのような問題意識を持っているか、将来どのような生き方をしたいか、自問自答を通じてビジョンが洗練されていきました。
中には、主催者が予想だにしなかったような、ぶっとんだアイデアも生まれてきました。例えば「HealthLux Private Jet IoT=移動×お酒×健康がIoTサービスとしてビジネスチャンスになる」という新しい考え方に、参加者からも驚きと納得の声があがりました。頭を柔らかく使い、既存のビジネスモデルやトレンドの枠に縛られない、自由な発想がふつふつと生まれてきました。
また、プレゼンと議論を進める中で、参加企業(異業種)間で共通する問題意識や、目指したい都市の将来像やそこでのライフスタイル・ワークスタイルについて、現在の業務の延長として連携が図れる部分も数多く指摘されました。カードゲーム前には見出せなかった、参加企業間の新しい協働の可能性を踏まえ、今後も定期的に議論の場を設けることが決まりました。to be continued…