日本都市計画学会関西支部 第22回研究発表会 報告

 第22回研究発表会が、2024年7月27日(土)に大阪公立大学文化交流センターにて開催されました。
 大学・行政・企業などの若手研究者を中心とした47編の研究発表がありました。また、今年は史上最年少の高校生の研究発表や、過去最高の総数116名の参加者を得て、例年にも増して活発な質疑・討論が行われました。
 発表は全体を8セッションに分けて実施し、各セッションの座長[岡井有佳氏(立命館大学)、木村優介氏(大阪工業大学)、三崎信顕氏(大阪府都市整備推進センター)、栗山尚子氏(神戸大学)、鷲尾真弓氏(神戸市)、杉浦啓太氏(茨木市)、中井翔太氏(地域計画建築研究所)、大庭哲治氏(京都大学)]には、各発表に対して専門的立場から今後の研究の進展につながる的確なコメントとアドバイスをいただきました。
 研究内容の一層の充実と発展を期待して、座長と研究発表委員会とで8名の奨励賞を選考しました。発表会後には恒例の表彰式・交流会を開催し、参加者の親交を深めることができました。今年は65名の参加者があり、社会人と学生との交流も多く見受けられました。


 今年度の奨励賞受賞者および受賞論文は以下のとおりです。
関根仁美さん(大阪大学大学院工学研究科)
「地域に対する主観的評価と生活習慣との関係」
石黒壮真さん(龍谷大学大学院政策学研究科)
「欧州における近現代建造物の保全に向けた遺産登録の取り組みに関する研究」
朴延さん(公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構 研究戦略センター)
「eスポーツ施設における都市計画の適用と公共性の可能性-韓国と日本の事例を通して-」
小藤由瞳さん(立命館大学大学院理工学研究科)
「バッファゾーンにおける歴史的町並みの景観規制に関する研究-元興寺周辺を対象として-」
久保田夏樹さん(龍谷大学大学院政策学研究科)
「都市計画分野におけるジェンダー平等に向けた取り組みの現状と課題に関する考察-市町村マスタープランでの記載内容を中心に-」
白石悠さん(大阪大学工学部)
「配慮意識に着目した公共空間における芸人の練習活動の特徴」
長尾元輝さん(神戸大学大学院工学研究科)
「住居喪失危機から生活再建に至る過程に対応した支援プログラムの実態と課題」
池上将史さん(元龍谷大学)
「鉄道駅の維持管理手法に対する住民評価に関する研究-JR桜井線畝傍駅を事例に-」


 今後も若手研究者には研究成果の発表や議論の場として活用いただき、行政機関や民間からのさらなる発表会への参画をいただきながら、多様な視点からの都市計画、まちづくりの研究や特色ある実践につながることを願っております。


森本顧問の挨拶

嘉名支部長の挨拶

山口研究発表委員会委員長の挨拶

研究発表会の様子(ホール)

研究発表会の様子(大セミナー室)

奨励賞受賞者